2010年11月10日水曜日

山水人2010 映像の旅 72分 by.へろし

山水人でビデオカメラをまわしていた、へろしです。
昨年に引きつづき、今年も祭初日から最後まで滞在して
映像撮影させていただきました。
ステージを中心に全部で72分の映像にまとめましたので、
時間のあるときにゆったりと見てください。
色々と抜けてしまっている場面、多々あると思いますが、その点、ごめんなさい。
今年も山水人、ありがとうございました。
すばらしい祭でした。





2010年11月1日月曜日

「山水人2010を終えて」 写真と文 by.misato

山水人2010が無事終わった。

今年で6年目となる山水人は、
5年間続いたGOAGILが去年の事件をきっかけに来れなくなり、
実は今までGOAGILにすっかり頼りきってしまっていた山水人は
これからどうしていかなければならないのかと当惑していた。

全ての出来事は起こるべくして起こった事だ。
様々な出来事に捕われるのではなく、
どう捉えるかだけで、すべてが学びとなり成長となるのだということ。
それはおそらく関わっていた誰もが思っていた事だ。
信じて進むしかないという事。

今年の山水人は、5年間の流れが大きく変わる時だった。
"新たに生まれ変わる"というそのものがテーマだった。

始まる前まではまったくどうなるか分からなかった。
ただ今まで積み重ねられて来た経験と、
私たちそれぞれの山水人に対する自信だけが頼りだった。
今年は開始1週間前になってもスタッフもなかなか集まらなくて、
告知を担当している私は、実は本当に始められるのかということさえも心配になるほどで。
しかし、そんな私の勝手な心配もよそに、
ありがたいことに2、3日前から一気に手伝いの人々が増えた。

まつり前日の夜、ミーティングが行われた。
すでに30人程のスタッフが集まっていた。

このミーティングで話さなければならないことのひとつに今年の"まかない"の事があった。
実は、まかないも毎年一人の男性を中心にすべてを任せきっていたのだが、
彼がインド旅行へ旅立ったので、100人分以上を作らなければならないまかないを
そのまま誰かに任せるという事の責任の重さを感じていた。
今まで何かを誰か一人に任せることで様々な問題が巻き起こっていた。
頼ってしまうのではなく、全ては自発的でなければならないのだ。
これは決してなにか代償のある仕事ではない。
だから自分にとってそれが本当に必要であるかどうか、それを楽しむ事ができるかどうか。
そう思えるかどうかでしか、実際出来ないシゴト。

「フライヤーにも書いてあるように、今年まかないはないということになってます。
  けどオープンキッチンになってますので、
 作りたい人が作る、ということにしたらどうだろう

って言っていたんやけど。」

そうしましょうと相談した時に、

「私やります。」今年始めて参加した一人の女の子から、
「僕もやります。」と数人が挙手をしてくれた。



それから数日してから「大変じゃないん?」と訊ねると、
「全然大変ちゃうで?だってやりたいと思ったから。」と、安心できる言葉だった。

そうやって出来たあたたかなまかないは日々感動するくらい美味しくて、
皆で一緒に食事をするというその芯の部分の大切さを痛感する。
毎朝やりたい人が挙手をした、山水人の入り口の受付の波動が
どれだけ安心を産み出したのだろうか。
毎朝出発する交通整理は、一人の男性が自ら、
ひとつの地点を朝から夕方まで一日中
めったに誰も来ない道で、たった独り待機してくれた。
彼は「それが僕の役割だと思うから。」と言ったのだった。

今年の山水人で、私がなによりも本当によかったと思えるのは、
そういった人達の作り出すバイブスだったのだと思う。
スタッフもアーティストも出店者もお客さんも。
皆が「山水人を守り、楽しもう」とする、波動。
そして山水人で、いい波動がどんどん繋がっていくことを知る。

自然という絶対的な存在の前で、私たちはシンプルになって
ようやく自分を知る。自分と向き合い、そして人と向き合う。
向き合うことに少し怖いと感じることもあるかもしれないが、
それはただ自分を見つめることを放棄しているだけだ。

良いとか悪いとかそういう言葉でまとめてしまうのでもなく、
すべてありのままで自然体であるということを知ろう。
だから本当はもっと単純なのだ。一体私は何をしたいのか。
何か問題があった時にはその上で判断しよう。
決して怒りにまかせ怒鳴りちらすのではなく、やんわりと注意するように。
ひとつひとつしっかりと見つめていこう。逃げずに。

全国から様々な人が集まって、様々な出会いを産む。
まつり期間中から"あとのまつり"を含めた3週間程の間に、
毎日至る所で宴会が繰り広げられて、何の垣根もなく。
山水人村の住人達は共に生活する家族になった。

これは一度繋がると、なかなか途切れない和だ。
この和がどんどん大きくなっていくのが見える。

私の周りにはすでに沢山の山水人で出会った大切な大切な友人達がいる。
山水人の素晴らしさは自然と人との関わりを強く実感させてくれることだ。
その中に居ると、自分に自信が生まれていく。
自信は、私がこれからどこへ向かうべきかを教えてくれる。
自分の役割を知る。明るく照らしだされた道。
私はこのまつりが、私たちからその次の世代まで
どこまでもどこまでも続いてほしいと願う。

山水人にまた深く感謝する。

惜しみなく与えてくれる朽木の自然と、水に。


▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼

 【山水人2010】 2010/10/11~26 slideshow

http://www.flickr.com/photos/29741193@N08/sets/72157624987150949/show/

△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲


写真と文:misato(http://www.misatohirono.com/