2022年9月2日金曜日

山水人2022 ご挨拶

 

8月26日から28日の「山水人2022」にお越しくださいました全ての方へ、
心よりお礼申し上げます。

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また、コロナ収束の目処もたたないままに、開催をご理解くださいました地域の住人の方々へも、厚くお礼申し上げます。
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第16回目となる今回は、2019年より3年越しの開催となりました。今年、無事に開催することができて本当に感謝しかありません。
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前日まで降っていた雨も、まつり本番には上がり、毎年雨が降る山水人にとって天候にも恵まれた、幸運で最高の3日間となりました。
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また、今年は長年気がかりだったトイレが、大工のスタッフによって新設され、そこに絵が刻まれるところから始まりました。新しい簡易水洗式のトイレは、おかげさまで、まつりの最後まで美しいまま残り続けています。
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今年もまた、ここでしか会えないような出会いや再会がありました。さまざまな国を回ってきた旅人、毎年遠くから杖を付いて顔を見に来てくださる長老たち。沖縄や、東北などから乗り継いではじめて滋賀の山奥まで訪れてくれた人。地元の人、家族連れ、日帰り、キャンプを楽しみに来た人。印象的なのは、10年以上前に一度だけ来たというような人。街の喧騒や、ネット環境から離れ、音楽とともに自然の中で流れゆく、それぞれの時間をゆっくりと味わい、楽しんでいただけたでしょうか。
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さまざまなアーティストの出演はどれもパワフルで感動的で、なかなか聞くことのできないような世界各国の音楽に、舞踏、詩人、DJの方々、次世代の若者たちによる盆踊り、神輿。サイケデリックアートの巨匠・薬師丸郁夫さんの展示、丸太で組まれた舞台のデコレーション。大きなTIPIや、櫓に描かれたライブペインティングなど…心に深くINPUTされていく、人々のOUTPUT。
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そんな山水人は、沢山のスタッフのおかげで支えられています。音響、照明、舞台の建込みなどのテクニカルスタッフ、それらをサポートする全国から集まったボランティアスタッフ。毎食70食を提供したまかない作り、受付や駐車場や、バーや物販スタッフ。看板づくり、買い出しをしてくれた人。アーティストを会場まで送り届けてくれた人たち。随分前から準備に入ってくれたメインスタッフ。最後まで撤収と片付けを手伝ってくれた人。
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どこに対価が支払われて、支払われないかという基準ではなく、ただ自分が、自分や誰かのためにできることをするという、シンプルな初期衝動。認め受け入れる山水人のオーガナイザーである、祖牛さんの深さ。
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ボランティアスタッフとは何かと考えます。居心地よく楽しい空間を創造するという自己表現でもあり、他の人といっしょにその場を楽しみたいという純粋な思い、その意識の集合体が山水人そのものを作っています。だからこそスタッフの間は、心地いいまっすぐなエネルギーが流れている気がします。観る側から創る側で参加していただくのも、まったく違う側面を見ることができて、本当におすすめです。一つの行動が大きく響くのを感じることができるでしょう。きっと自分の中の何かも変わります。今回参加された方もされなかった方も、自分ならこれができそう、などぜひお気軽にお声がけください。いつでも大歓迎です。
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日常生活の中で3年という月日はあっという間ですが、まつりで出会う久しぶりの顔をみた時に、それが思った以上に長い期間だったようにも思い、そして同時に、まつりが終わってみると、ここ数年の空白の期間は、山水人の成長のために大変貴重な時間だったのではないかと感じました。
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今回の山水人は、びわ湖の水源地のひとつでもあるこの朽木生杉と同じく、脈脈と湧く17年前から長く続く大きな流れと共に、明らかに何かがらりと変わったような新しい空気も間違いなく流れていました。今後どうなっていくかは誰もわかりませんが、この美しく清々しい空気を次へ繋げていくことで、また新たな奇跡のような出会いや出来事がここで産まれ続けていくのでしょう。
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水場が少なかったりと、手が回らず至らないことも多々あったと思いますが、何か他にも気づいたことはメールでご意見お聞かせください。ぜひ今後の参考にいたします。
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素晴らしい時間を共有したすべての方、朽木の自然に心より感謝。来年も山と水と人の前でお会いしましょう。
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山水人スタッフ 神波みさと