2009年6月26日金曜日

2009年山水人日記「蒸し暑い京都で山水人の事を思う」by.misato

 昨日、山水人の創始者のひとり”祖牛さん”の家でミーティングがあった。

今回のミーティングは少人数で、『なまえのない新聞』のアパッチさんとともに

山水人のWEBについて、そして物作りについて色々と感じたとても貴重な時間だった。

155回も続いている『なまえのない新聞』を皆さんはご存知だろうか。

ホームページを見ていたら、創刊号が掲載されていた。

日本ではドカベンの連載が始まり、テレビではデビルマンが流れ、

田中角栄が日本の首相になり、そして世界中でヒッピー全盛時代が始まった…

それはもちろん私がうまれる前の事だ。


手書きのとても素敵なその新聞の上には『なまえ募集中』と書いてあって、

そうか、そうやって『なまえのない新聞』は生まれたのだと知る。

裏面の告知ページには「立川基地をマヒさせる為に伝書鳩を安くゆずって」や

”井の頭不純潔集会”のメニューには”バクチク500発”や”トリス?1本”。

”しょうちゅう2本”全て無料!ー地球防衛軍。などと書いてあって

その時代のアツさが、京都のムッとしたこのアツさと不意にリンクする。

■なまえのない新聞HP…http://amanakuni.net/Namaenonai-shinbun/index.html

「”いのちのまつり”が、ちゃんと新聞を始めようとしたきっかけなんです。」と

アパッチさんは言った。

その”いのちのまつり”で毎日様々な人が関わって”いのちのまつり新聞”が張り出された。

その時の新聞もまだきちんと残っていて、少し読ませて頂いた。

アーティストのインタビューや環境の事や、様々なまつりに関わる人や出来事。

その時の情景がまるで目に浮かぶようで、とても面白かった。

「僕はその後2日程寝込んだんですが、それでも大変貴重な経験だった」と、彼は言った。

体を壊してはいけないが…しかしそこまで打ちこむ事が出来るというやりがいと、

そして実際に形にされてきたということに、私の血もざわざわさわぐ。


アパッチさんはそうしてまたこの山水人のHPに一滴の雫を垂らしてくれる。

様々な人たちがまた”山水人”に深く関わってきている。

私もただフラフラと参加しだしただけだけど、

こうやって色んな人と出会い、その人に刻まれた歴史のページを体感する。

そうして様々な事を感じさせてもらえる事は、

なんて貴重で、自分にとって大切なことなのだろう。

今年の山水人でも、地元のおじいちゃんおばあちゃんの知恵を教えてもらったり、

オールドヒッピーの方々の熟成した話などなど、

本当に貴重な話を聞かせて頂けることだろうと思うと、とても楽しみだ。


今年はゆっくりと山水人を手伝おうと思ってから、

私がちょっと得意な事をなんか適度にやっていたら、

いつのまにか告知から深く関わっていく事になっていた。

こうやって、どんどん山水人は流れている。

どこからともなく人が集まって

そして広がっていく”山水人”はまるで本当に水の源泉のようだ。
落とされた一滴は、遠く遠くどこまで流れていく。

そういえば人の70%は水分で出来ているそうだ。あながち間違ってない。

だからほんとうに面白い。こんなにいい表現の場所はないななんて感じる。

水の人のあつまる場所。

ともかく、ほんとに決して無理をする必要はないと思う。気楽~に柔軟に。

何の為だとか、誰の為だとかいうよりも、

何よりも純粋にシンプルに、自分自身が楽しい!と感じる事を。

なぜならそれが一番いい波だ。この生杉のおいしい水のように。

そしてそれはきっと遠く遠くどこまでも続いていく。

文:misato